Moldavite / Impact glass
モルダバイト / チェコ共和国産
確かな信念と未来への光
今、わたしが立つこの場所と
わたしが見つめる瞳の先
今日と明日と明後日と
未来は確かにつながっていて
確かなチカラもここにある
今日と未来をつなぐため
大地にしっかり根を伸ばし空に向かって手を伸ばし
やるべきこともやりたいことも
チカラいっぱい目いっぱい
この瞬間のこの想い
ただ真っすぐに想いのままに
野に咲く草花が大地と空を巡るように
tamaki
JiJiさんから、モルダバイトとの出逢いを
みたいな依頼を受けて
時をさかのぼって想いだしています
時系列が前後してしまいそうですが
その辺りはご愛嬌ということで…
この15年近く
ほぼ毎日、身に着けているクリスタルがあります
それはレムリアンシードクリスタルのブレスレット
そして、写真にも写っているモルダバイトのペンダント
Blancaを2007年にオープンした時
この二つのクリスタルとエレスチャルの原石が
小さいお店には不釣り合いなほど
あふれていました
原石と言えば、水晶やアメジストのクラスター
原石=クラスター=浄化
そんな時代、クエスチョンマークが点灯するお客さまに
一生懸命お話させていただいていました
今では、その3つのクリスタルが
Blancaといえば…
そんなクリスタルになっているように想います
オープン時の限られた予算の中で
どうしても紹介したいクリスタルとして
ほとんどをその3つの原石に使うほどでしたから
このクリスタルたちにかける愛と情熱は
なかなか大変なものだったと記憶しています
クラスターよりも多かったですから
当時はグラム換算の原石なんて
ジェムストーンの世界ではそうありませんでしたし
モルダバイトの原石だけでも
フラットボックスいっぱいありましたから
知名度からいっても
わたしの石人生中に旅立ってしまうことはないなと
そう想っていたんですけどね…
2010年頃だったか
真贋が不明なモルダバイトが市場に増え
手にすることが難しくなったこともあり
持っていたすべての原石をルースに加工して
ペンダントに仕立てたのをきっかけに
すべて旅立っていきました
テレビのチカラってすごいですね
それから15年経ち
たくさんのクリスタルたちと出逢えるようになった今も
やっぱり、わたしにとって特別な存在です
この3つのクリスタルは
今やどれも出逢うことが難しくなり
モルダバイトのスフィアのビーズに至っては
この10年、手にしていません
それでも、この子たちがわたしの胸元や腕から
なくなってしまうことはないでしょう
ですので、この機会に記しておくことにしますね
石としてのモルダバイトについては
JiJiさんにお願いすることにします
さて、レムリアンのブレスレットはさておき
なぜこの15年、肌身離さず
モルダバイトのペンダントを身に着けているのか
そのお話を少しだけ…掻い摘んで
あれは2008年頃のことだったでしょうか
2007年にオープンしたBlancaは
それまでのクリスタルヒーラーとしての施術をやめ
想いに合わせたクリスタルグリッドを
ブレスレットに紡ぐというカタチでスタートしました
パワーストーンやスピリチュアルブームによる
クリスタルに対する誤解を解きたかったこともありましたし
本来のクリスタルヒーリングはどんなものかを
少しでも知ってもらいたい
クリスタルで生活を彩る楽しさを単純に知ってもらい
そんな想いでした
その辺の経緯は「Blancaの想い」をご覧ください
オープンから半年…1年経った頃でしょうか
セッションのご予約が増えるに従い
お客さまのご入店を制限する時間が増えてしまい
ふらりと立ち寄れる気軽なクリスタルショップとして
機能しなくなりつつありました
店内をパーテーションでしっかり区切って
セッション中はお店をスタッフに任せようかとも想いました
ただ、従来のパワーストーン屋さんとは
志向がずいぶん違いますから
リーディングでのお作りや
リーディングブレレットとのマッチングを任せるのは
やっぱり不安があったんです
さてどうしましょうと
そんな時、JiJiさんから提案をもらった
「クリスタルジュエリーを扱ってみる?」
唐突ですが流れはこうです
まず、セージなどの日用品を扱う
わたしがいなくても回る小さなお店を天神にオープンし
ご入店制限によるお客さまの不便を解消
スタッフを入れて2店舗3人体制にし
ご提案しやすいジュエリーをラインアップ
そして、西新店内にセッションルームを増設する
ちょっと遠回りですがなるほどと
ただ、ジュエリーとなると
どうしても装飾品のイメージが強くて
わたしが想うクリスタルヒーリングとは趣が違う?
そんな懸念もあって
正直、躊躇していたんですね
年に一回のツーソンで
わたしが選んだクリスタルを
安定してご用意できるとも想えませんでしたし
かといって国内のショーを見る限り
満足できるクリスタルジュエリーがなかったんです
それを見て取ったJiJiさんが
じゃあ現地に行って改めて見てみる?
その言葉で即、迷うことなく香港に飛び
たくさんのクリスタルジュエリーを見て回った
そして、この子に出逢ったんです
クリスタルジュエリーに対する考えが
一発で変わりました
その当時の香港には
ツーソンで見るようなニューエイジ系のジュエリーは
ほとんどなかったんですが
Blancaではおなじみのジュエリーデザイナーが
独立したばかりということもあってか
ラインナップが本当に素晴らしかった
というのも後押しとなりました
可能性を感じたんです
それがモルダバイトのペンダントとの出逢い
固定観念を捨てること
クリスタルヒーラーとしての初心を忘れないこと
クリスタルを愛してもらうために出来ることを
いつでも模索すること…し続けること
そんな想いを胸元に
毎日、気を引き締めています
わたしに新しい気づきそして転機を与えてくれたクリスタル
それがモルダバイトです
tamaki
◆ モルダバイトのShopページは写真をClick ◆
Moldavite BmC Pendant
モルダバイト/BmCペンダント
Moldavite Bracelet
モルダバイトを紡いだブレスレット
◆ Moldavite/モルダバイト from Czech Republic ◆
ここからはJiJiです
モルダバイトの説明は難しいですね
ジェムストーンの世界ではレア中のレアで
現在、世に流通するモルダバイトの8割9割はフェイク
いわゆる人工的に作られたガラス
そういったこともあって、前職から含めても
片手で数えられる程の回数しか手にしていません
実は、モルダバイトは
ニューエイジクリスタルとしては
他のクリスタルと比べて
比較的早い段階でクリスタルヒーリングの
市場に出たんです
とはいえ、最初に学術的に紹介されたのは
1786年とかなり昔の話
1836年に、プラハの自然史博物館の学芸員により
モルダバイトと命名され
1900年には再度、研究対象として発表
当初は隕石とみなされていましたが
その後の研究でインパクトグラスであることが
判明したというわけです
過去には、チャーチルが肌身離さず原石を持っていた
エリザベス女王2世のティアラに使われた…などなど
真偽のほどは定かではありませんが
希少宝石として扱われることもあったようです
とはいえ、たくさんのニューエイジクリスタルが
紹介された1990年代にも
日本での知名度は低いままでした
そんなモルダバイトを最初に世界に広めたのは
ご存じの方も多いと想いますが
アゼツライトで有名な
ロバートシモンズ率いるヘブン&アース
1980年代にメタフィジカルのお店として
オープンしたヘブン&アースは
1988年に自身の著書でモルダバイトを紹介したことで
その名を知られるようになりました
わたしが初めてツーソンに行った
確か2002年か2003年当時
今ほど大きなブースではありませんでしたが
好き嫌いは置いておいて
すでにこの業界のリーディングカンパニーとして
異彩を放っていました
モルダバイトはそんな彼らの専売特許みたいな雰囲気で
さすがに手を出す気になれなかった
というのが正直なところです
簡単に言えば、無意味に高い気がしたんですね
とはいえ、やっぱり欲しい
なので適正なものを探し回るわけですが
まだまだモルダバイトを扱うサプライヤーも少なく
販売するチェコのサプライヤーもいるにはいましたが
ロバートシモンズがつけたバリューで
誰と商談しても居丈高
強気も強気で
頭にきて大揉めした記憶があります
結局、当時アテンドをしてもらっていた
アメリカの友人から
出店していないフリーのサプライヤーを紹介してもらい
前職での最後の2007年のツーソンショーまで
その彼から用意してもらっていました
Blancaオープン時に
tamakiさんが持っていた大量の原石も
その年のツーソンで手にしたものです
その後、フェイクの横行で
マーケットの信頼性に疑念を覚え
手持ちの原石はすべて磨いてペンダントに
ジュエリーとしての供給が少なかったこともあり
あっという間に旅立った記憶があります
そこからは皆さんもご存じの通り
2008年頃には
ヘブン&アースのモルダバイトを
中国で製作している香港のサプライヤー以外の何社かが
日本メーカーの肝いりで
モルダバイトのペンダントやビーズの供給を始め
そこから流れた原料での製品化が中国でも始まり
原石の産出量と反比例する形で
日本での人気が高まっていったわけです
そして当然
そうなってくるとフェイクが横行
2~3度の価格改定がなされながらも
状況は変わらないどころか、年を追うごとに悪くなり
その流れのまま今に至っています
Blancaでは2009年以降
モルダバイトは、ジュエリー以外
特に丸珠ビーズの仕入れは完全にストップ
2018年のツーソンで
tamakiさんがインスピレーションを得て
チェコの小さなサプライヤーから
久しぶりに原石とファセットビーズを入手
その翌々年の香港では
大量に仕入れた原石から製品をリリースした
大手サプライヤーからルースと原石を手にました
この2回のみ
それ以降は一切手にしていません
モルダバイトの磨き製品に関しては
鑑別機関のソーティングも眉唾だと考えていますので
今後は、tamakiさんの
新たなインスピレーションが訪れるまで
無理をせず良い出逢いを待つことにしています
ここまで有名になったモルダバイトの起源を
今更ご説明する必要もないかとは想いますが
概ね上のイラストの通りです
モルダバイトが産出する地域は
主にチェコ共和国の南ボヘミア地方
そしてモラヴィア地方
そして少量ですがへプ地域からも産出しています
あとは地図にもあるように
ドイツのラウジッツ
そしてオーストリアのヴァルトフィアテルで
産出しているようです(見たことはありません)
市場に流通しているモルダバイトは
主に、南ボヘミア州のChlum(フルム/フラマー)の鉱山と
その周辺の小規模採掘地
Maly Clum(マリークラム/マリーフルマー)
およびBesednice(ベセドニツェ)となっています
ビーズなどの磨き製品は、フラマー産が多く
原石は、マリーフルマー産に美品が多いとされています
ベセドニツェ産は特に状態が良い原石が多く
粘土質の土壌によるためか
自然の浸食が少なく
尖ったイガイガが特徴として見られます
このモルダバイトと呼ばれるクリスタルは
約1500万年に、現在のドイツ
バイエルン州の西部の町にネルトリンゲンに落下した
隕石に起因しています
隕石の大きさは直径1.5㎞
落下時の速度は秒速20㎞で
西南西から30~50度の角度で地表に衝突
衝突時、100万気圧の圧力と3万度の熱で
一瞬にして隕石と大地が熔解
150立方キロメートルの大地が
東北東の方向に飛散しました
100㎞圏内のあらゆる生命が一瞬で死滅し
衝突による衝撃波は
時速600㎞で地球を1周したと言われています
衝突跡のクレーターは直径25㎞にもおよび
その深さは500メートル
底からの400メートルは溶けた岩石で満たされ
100℃まで冷めるのに2000年かかったとされています
そしてその衝突の際に
隕石と大地が融解し形成された天然ガラスで
東北東へ飛散しながら冷却され固化したもの
それがモルダバイトというわけです
遠いところだと
衝突地点から450㎞離れた場所でも見つかっています
さて、ちょっと疑問に感じた方も
多いかもしれません
隕石の衝突が起因ならば
46億年の地球の歴史とまでは行かないまでも
2億年ほど前には
現在の大陸が度形成されているんだから
もっとたくさんあってもおかしくないだろう
確かに、同じようなインパクトガラスは
世界中にあります
有名な所だとリビアングラス
そしてインドシナ半島の周辺地域で見つかる
インドシナイト
ちなみにこのインドシナイトは
タイやベトナム、カンボジアだけでなく
中国の広西省チワン族自治区やオーストラリア
でたくさん発見されています
南極北部で見つかった例もあったりと
かなり広範囲に飛散していますが
これまで隕石の落下地点
いわゆるクレーターが見つかっていませんでした
それが去年、ほんの数か月前のことですが
場所が特定されたとのニュースが
世界を駆け巡ったんです
特定された場所は現在のラオス南部
ボーラヴェン高原の地下
落下後の火山活動で
クレーターが地中に隠れているとの発表でした
インドシナイトはBlancaにももちろんいますが
モルダバイトやリビアングラスと比べると
人気がないという…ちょっと悲しいですね
いやいやもっとないとおかしいでしょう
そんな声が聞こえてきそうですが
実は、インパクトグラスが形成されるためには
最低でも3つの条件が必要なんです
①地表に対して隕石の軌道が傾斜していること
②隕石のサイズが1㎞以上あること
③衝突領域は、砂岩や石英の堆積層で
ケイ酸に富む多孔質の岩石であること
この条件下で衝突しないといけないそうです
さて、そんな隕石衝突起因の天然ガラスである
モルダバイトですが
成分はいろいろと混ざっています
二酸化ケイ素 60~80 %
酸化アルミニウム 10~30 %
残りは少量の金属元素と微量元素
酸化カリウム・酸化鉄・酸化マグネシウム
酸化カルシウム・酸化チタン・酸化ナトリウム
これらで構成されています
ちなみにモルダバイトの「形」ですが
力学的に数パターンしかないようです
割れたり欠けたりして沢山あるように想いますが
そのままの状態で見つかるものは
確かに同じ形状をしているのが分かります
その数パターンの中の一部分というわけです
それが分かるだけでも
天然か否かは判断しやすいのかもしれません
そして特徴的なイガイガ
あるものとないものがありますが
採掘している人に聞いてみたところ
イガイガのあるものは比較的地中深くで見つかり
ないものはその反対に地表付近
浅い場所に落ちたモルダバイトは
河川の流れなど、風化・浸食・堆積の作用を受けた
ということなのでしょう
さて、モルダバイトのお話はここまで
今、出逢うことが最も難しいクリスタルであることは
間違いありません
さて、鉱山の様子ですよね
2018年に手にしたサプライヤーとは
連絡が取れず仕舞いで
産地の写真を入手することが出来ていません
ですので、現地で撮影された
モルダバイトの違法盗掘を題材にした
映画をご紹介します
なんとなく採掘の雰囲気が
お分かりいただけるのではないでしょうか
皆さまにとって
大切なモルダバイトとの出逢いの一助となれば
幸いです
JiJi